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命中精度を上げるには?!アキュラシーパッケージの技術解説その①


当工房のカスタムオプション、各個体の最高の命中精度を実現するための技術、、、


”アキュラシーパッケージ”


、、、、について解説していきます。


技術解説はとても分量が多いので何回かに分けていきます。

★このパッケージの特徴★

その銃個体の命中精度に影響を与えるパーツ類を検証&検査、加工、調整をしてフレームやチャンバー固有のガタの範囲を診てマガジンの給弾ルートに悪影響を与えない範囲でカスタムするトータルな加工オプションの事を指します。

銃のいろんなところをアキュラシーパッケージでは加工しますがその第一弾としてタペットプレートの加工や調整について解説します(ものによってはタペット自体を強化品に交換後に加工を施し調整します)。

このパーツはとても重要なパーツで初速の安定、給弾不良、命中精度、、、等々すべてに影響します。

特に今まで普通に初速が安定していたのにハイサイクルにすればするほど初速が安定しなくなったりマガジンを替えたら命中精度や連射サイクルに影響が出た経験があったりすることも皆様ご経験があると思います、、、、実はこの原因がタペットにあることがあったりします。

いろんなネットに散見するカスタム日記を見てもタペットの事はあまり触れられていませんよね?

素材の吟味、重量、形などハイサイ銃を作るにもロングレンジ銃を作るにもすべてのカスタムで素材、加工を変えていかないといけない重要なパーツかと思いますが具体的に命中精度にどのように影響するかあまり書かれていないと感じましたのでここで解説していこうと思います。



ではまずタペットプレートのストロークについての解説です。



上の図はちょうどタペットが全開してマガジンから上がってくるBB弾をチャンバーに装填する時に図です。

黒で書いてあるものがシリンダーとシリンダーヘッド&シリンダーノズル、赤がタペット、黄色がノズルを表しています。



図に”A”というタペット全開時シリンダーヘッドパイプとノズルが密着している面積を書き表しました。ここのAの長さが長いほどシリンダーヘッドとノズルが密着している面積が多いのでノズルセンターがガッチリ保持されている状態を表します。密着範囲が多いほどタペットの激しいレシプロ動作にもノズルセンターを保ち続けます。


次にタペットが全閉した状態を図で表しました。電動ガンの状態はというとあとはトリガーを引くだけでBB弾が発射される状態を指します。


このタペット全閉状態でのシリンダーノズルとノズルの密着度を表す”A”を図で表してみました。

全開時のAよりも全閉時の密着度はずいぶんと少なくなったのが確認できます、、すなわちノズルのセンターを保持しづらくなったことを表します(ノズルに外的ストレスを受けたときにノズルセンターを保持しずらい)。


図はノズル全閉時の時の図にマガジンを銃にさした状態を付け足しました。

BB弾がノズルを押し上げている力を””B"という矢印で表しました。

Bの力は給弾能力が高いほど強くなります。すなわちスプリング給弾マガジンでもBB弾装弾数が多いスプリングマガジンはマガジン本体のスプリングが長いのでその分Bの力は強くなります。


図はBから受けた力がノズルに伝わり”C”という力が発生したことを表しています。

すなわち、、、、

B-A(シリンダーノズルとノズル密着面積の大きさ)=C


C=ノズルが受けるストレス


、、、となります。Cの数値が大きいとどうなるでしょうか?

Cの値が大きいとノズルが上に向いていってしまいチャンバーパッキンにしっかりと嵌らずにエア漏れ、パッキンがめくれて給弾不良、ノズルセンターが取れないのでインナーバレルセンターにBB弾がこないのでホップアップのリブ(ホップをかける突起)のセンターがずれる、、となるとホップが縦方向にリニアに掛からない、ホップの回転数が安定しない、、命中精度の悪化、、、、等々の不具合が出ます。

マルイ製スプリングマガジンの容量が他の海外製スプリングマガジンよりも装弾数が少ない理由がこれかと思います。


装弾数が少ない=マガジンスプリングを弱くできる=Bの力が弱い、、ということはCの値が小さくなるからです。


、、、また、装弾数の多いスプリングマガジンをフル装填して試射すると初弾とマガジン装填の最終弾で命中精度や飛距離が変わったりする現象もこれです。フル装填時はBの力が非常に強いからですね。

ではBの力強いほどノズルのセンターがずれることが分かりました、、ではどうしたらBの数値を低くできるのでしょうか?

Bの力を弱めるのはマガジンを刺さずに銃口からBB弾を一発入れてクリーニングロットで優しくBB弾をチャンバー固定位置に押してあげるとよいです(種子島方式)。

ですがそれは現実的ではないですよね、、、。ではどうすればよいか?

解決方法を図で説明します。



緑色の丸のところ、、、すなわちタペットとノズルが嵌っているところのセンターをしっかりと取り、且つBの力でストレスがかかってもノズルセンターがずれないようにしっかりとタペットとノズルの勘合をピタッと合わせてセンターがずれないようにする加工(またはタペットやノズルの交換、加工)するのがベストです。当工房のアキュラシーパッケージはここを徹底的に加工と調整を行います。

シリンダーノズルとノズルは軽い動作でレシプロ動作をさせないといけないので必ずシリンダーノズル外径よりもノズル内径のほうが少し大きくなっていますそれがBの力を受けてセンターズレを起こす原因になりタペット全閉時にはAの密着面積が最小になるのでどうしてもノズルセンターがずれます、、、これを防ぐにはAの面積が最小になってもノズルがずれないようにタペットでガッチリと支えてあげる必要があるからですね。

ではどうやって加工するのかというとそれは秘密とさせていただきます、、、ですが原因は分かったので比較的にトライ&エラーで解決できると思います。

またアキュラシーパッケージと違ったアプローチでの解決方法もご紹介いたします。


それは、、、、、


マルイ 次世代銃全般のニューロットから採用されたチャンバー内に内蔵された真鍮のガイドです。

図でご説明いたしますと、、、



、、、、図の紫色のパーツが真鍮製ガイドです。ここ数年の最新ロットの次世代電動ガンにはこのガイドが入っています。このガイドのおかげでマルイ製銃のノズルセンターはずれない(ほぼ)です。

では他の海外製電動ガンでもガイドをつければ良いかと思いますがそうはいかないのが現状です。

この方式はマルイ製銃のフレーム、チャンバー、メカボ、ノズル、マガジンの給弾口の設計、、、、etcの精度、パーツ同士の勘合、すべてが計算し尽された高精度のマルイ製だけに許されたアプローチです。

また同じマルイのスナイパー銃も同じことが言えます、、、ですがスナイパー銃はエアコッキングなことと連射機能がない、、またとても重要なのはマガジン装弾数が非常に少ないので”B”の力が極端に少ないのでノズルセンターがずれることはほぼない(フレームの設計も実銃準拠の利点が生かせる構造な為)、、シリンダー容積が多く、ピストンストロークは長く、極端に長いインナーバレルのために1J規制も伴ってピストンの打撃エネルギーが低くできるのでその打撃エネルギーがインナーバレルに伝わりずらくバレル内で加速中のBB弾がバレル内壁に当たりずらいので命中精度が良いと当工房は考えています。

これは実際にテストをしていて有効な結果が出ています。そのテスト方法もそのうちブログに上げたいと思います(数本の同じメーカーの同じ長さ、口径のインナーバレルが必要になりますが最終的にすべてのテストバレルは5CM刻みでカットしてごみになるのである程度の出費は必要になります)。


これらを検証&実験をしていくとマルイ製銃の良いところと大量生産品故の妥協点などが分かってきます。

最近ですと次世代MP5の設計では1j規制に合わせたメカの設計に大きく舵を取ったアプローチが目立ってきましたね、、多分ですがAA-12からマルイ設計者がガラッと違う人に変わったのかもしれません。

これはあくまで予想ですがそのうちマルイメカボックスが大幅にダウンサイジングしてフレームが実銃と同じ採寸になりグリップも実銃採寸になりシリンダー容量もコンパクト電動ガンと同じ容量になるかと当工房では予想します。ですがそのかじ取りをすると1j規制の日本と他の数国のみ専用のメカボとなり世界的な電動ガンの需要にはマッチしないのでそこはどうなんでしょうか?。


、、、と今日はここまでとします。

当工房のアキュラシーパッケージはこういった技術の検証を元にカスタムをしています。もちろん銃の個体差、消耗度、カスタムの内容によって命中精度はいくらアキュラシーパッケージを施してもいろんな結果が出てきますが現状その銃のポテンシャルをすべて発揮できるようにカスタムしていますのでそこはケースバイケースかと思います。

主にこの差は中華銃のフレームやメカボ、チャンバー、、、、、etcの精度やパーツ製造過程の”質”次第でかなり左右されますので結果に差が出るのは致し方ないと感じますのでどの銃がカスタムベースに向くかは当工房にご来店いただいてもらうかメールにてお気軽にご質問ください。

DSGハイサイのように命中精度が悪くなりがちなカスタムではマルイ次世代でDSGギアカスタムしてアキュラシーパッケージを施工しますと他の中華銃を蹴散らす命中精度とフルにチリの少なさに驚くと思いますので是非とも次世代に当工房のDSGカスタムを施すのをお勧めいたします。


今回は命中精度を考えるうえでの外的要素(マガジンやメカボパーツなど)をご説明しました。次回はチャンバーやパッキン、インナーバレル、アウターバレル、、、、等々の命中精度を上げるアキュラシーパッケージの内容を順々に技術解説いたしますので宜しくお願いいたします。





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