ピストンの動作の検証
はい、どうも!今日はピストンが実際にどのように動いているか検証していこうと思います。
ピストンがどのように動いているか解れば秒間70発の鬼ハイサイ銃でも壊れない銃が作れたり、初速の変化が少ない命中精度の良い銃が作れるような気がします!
それではピストンが実際にどのようにメカボックス内で動作しているか僭越ながら考察したいと思います。
画像はピストン加速時の画像です。説明にあるようにオーリングがシリンダー内壁を押し付ける圧力はどこのをとっても均一でピストンヘッドは完全にシリンダーのセンターが理想です。
多分ですが皆さんはこのように理想的なピストン動作が行われていると思っていますが実は違ったりします。
この”圧力一定”、”ピストンヘッドがシリンダーのセンターにくる”、、この重要な二点は守られていない銃が非常に多いです。これには理由があります。
①メカボックスのピストンレールとピストンのレールガイドの幅が大きいとピストンのセンターズレが大きくなる。
②スプリングが伸縮すると捩れる力がピストンをセンターに保持する力を阻害する。
③ピストンがシリンダーヘッドに当たる瞬間はピストンがメカボのレールガイドからほとんど外れるのでスプリングのねじれをモロに受けてヘッドのセンターがずれる幅が一番大きくなる。
、、、と簡単にこれだけの要因があります。
給排気のピストンヘッドを使ってどんな状態でもオーリングを均一にシリンダー内壁に当てようとしてもそんな力はスプリングの捩れの力からしたら何百分の一しかないので無視される事が多いです。
あくまで給排気ヘッドはピストンがセンターに常に来ている条件化で進化を発揮します。
、、ではどうすればピストンをセンターに持っていけるか?、、、考えてみます!
それは、、、、
①ピストンのレールガイドとメカボックス側のレールの寸法を測りAOEとスプリング強さとピストンストロークの長さ(セクターカットなど)と相談して(かなりの技術が要ります)メカボのレール加工とピストンの選別&加工をする。
ここでAOEはクリアランスを詰める時に非常に重要なファクターになります。何故なら間欠ギアが最初にピストンラックギアのかかる時のセクターギアの力のベクトルが斜め上方向に掛かるのでセクター回転ベクトル方向のしっかりと計算した上で設計する必要があるからです。
ここでしっかりとカスタムできたピストンの画像を添付します。
左が新品のピストンで右がDSGギアで秒間46発仕様の銃で4~5万発撃ったピストンのレールのクリアランス比較です。
しっかりと計算して作られたカスタム銃のピストンは画像のように新品と比べてもレールガイド幅が一緒ですからスムーズにピストンが引かれていたのでピストンガイドが削れてません。
ここのダメージは秒間50発超えてくると如実にサイクルと耐久性に現れてきます。またフルオートの飛距離と命中精度にも強い影響を与えます(ピストンを引く力が少なくて済むからです)。
②スプリングレートとスプリング自由長(ピストンストロークも強く影響)とピストン重量の最適化です。、、、、、、これは僕が説明するよりもまずはマルイの次世代(スカーとAKが良いです)とステアーHCのメカボのレシピを徹底的に調べると解ると思います。
解った上で調子の悪いマルイ様の銃をパーツの交換を一切行わずに組み直す4と凄い性能になります。これはマルイ様の銃の性能の良さを知る良いきっかけになると思います(G&G製 M14も鬼のように良いです)。
なぜマルイ様銃が良いのか?それは次の画像でご説明をします。
画像はピストン加速終段の画像です。
ここではピストンはメカボのレールからだいぶ外れていてほぼフリー状態でピストンヘッドをセンターに保つガイドがない状態ですからスプリングの伸張時の捩れの強い力が掛かってヘッドがセンターなぞ保っていられません。なのでオーリングは暴れまくりでエアーをチャンバーにしっかりと送れなくなります(微々たるものですが)。また少なからずピストンヘッドがシリンダー内壁に当たるものもあります。これはシリンダー内の傷とピストンヘッドの傷を見れば一目瞭然です(良く診ましょう)。
こうなると最良なピストンスピードが得られずに初速とエアコンプレッションが一定でなくなり命中精度に影響が出ます。
ここでマルイ様の設計が解決策になります(あくまでマルイ様のノーマル性能基準です)。
皆さん、次世代のスプリングが何であんなに短いかご存知ですか?またなんでマルイ様のピストンは大きな錘が付いているかご存知ですか?、、何故給排気ピストンを使わないかご存知ですか?
その答えがここにあります。
上記のピストン加速終段ではマルイスプリングは短いのでスプリングの伸張は終わりに近づきほぼ伸張なしになりスプリングの捻りもなくなりピストンが暴れなくなります。これはヘッドのセンターを保つ非常に良い動作条件になります。
しかし、中華銃などの通常の軽いピストンだと終段時にはアコースティックサスペンション増大(ノズルのベンチュリー効果のためです。BB弾が重いほど影響が出ます)でピストン進行方向の逆のベクトルの力が掛かり初速が稼げません。ここで生きてくるのがピストンの錘です。
加速途中で錘のエネルギーは純粋にシリンダーヘッド方向に向かいます。これがアコースティックサスペンションのネガティブフィードバックの負けない純粋な力が初速に変わります(錘の力がピストンを押し切るからです)。しかもピストンヘッドのセンターズレも予防する動作も併用しますので毎回一定の良質なコンプレッションをチャンバーに送れる仕組みです。
もうひとつメリットがあります。
ヘッドのセンターがズレないということは給排気ヘッドを使わなくてもオーリングをシリンダー内壁に一定の圧力を掛け続けることができます。
給排気ヘッドのオーリングの外壁への圧力は初速の強さに比例しますから終段時ではシリンダー外壁圧力は(オーリング膨張率も関係しています)ピストンスピードに少なからず影響しますがマルイヘッドは影響をほぼ受けません。給排気ではないのでオーリングの変形は最小で外壁への圧力もほとんど無視できるからですね。
、、ということでマルイ様銃の設計の良さが際立ちますね!、、、あくまでノーマル性能基準ですが、、。
ですからマルイ銃を徹底的に分析するのが良いかと自分は思っています。
マルイ銃を分析してそこからカスタムを発展させれば自分の思い描いたカスタムができると僕は考えています。
マルイ銃の設計思想、流れ作業で作る妥協、コストの問題を一個一個解決していくとマルイ銃を超えるサイクル、飛距離、耐久性、静音、、、etcの銃ができます。
いかがだったでしょうか?
ピストンひとつ取ってもこれだけの考察ポイントがあります。
こうゆう見方でカスタムピストンの選別やオーリング、グリス、メカボの選別、、、、etcを拘ってみると良いカスタムができるようになると思います。
、、、それではまた!